テニスのサーブの重要性をいまいちど考える

こんにちは、Raccoonです。

テニスっていうのはサーブがかなり重要なスポーツです。

ポイントはサーブから始まるし、サーブは唯一自分で全てをコントロールできるショット。そのため、試合に勝つためには、自分のサービスゲームをキープ（勝つ）をするのは最低条件。

今回はそんなサーブについて、俺が思っていることを、コーチ視点から書いていきます。

サーブはどれほど重要なショットなのか？

テニスのショットにはフォアハンド、バックハンド、ボレーなどがありますが、サーブはそのなかでも、1番重要であるとされています。

テニスにおいてサーブは何故そんなに重要なのでしょうか。

テニスのポイントは毎回サーブから始まります。つまり、サーブで相手にプレッシャーを与えることができればそのポイントを有利に運べるということです。もちろんサービスエースであれば、ラリーに持ち込むまでもなくポイントを取れる。エースは取れなくても、サーブで相手をコートの外に追い出す、サーブで相手のバックハンドを攻めるなど、サーブから相手にプレッシャーをかければ、ラリーの1球目から主導権を握ることが可能。ポイントを取れる確率は格段に上がります。

そのため、最近はファーストサーブから始まったポイントの勝率とセカンドサーブから始まったポイントの勝率は、試合の統計のなかでも大事な項目とされています。この２つの勝率を上げることは、現代のテニス選手には必須です。

そのため、テニスの試合を見るかたはご存じだと思いますが、テニスはサービスゲームをキープすることを軸に展開されていくスポーツなんですね。

こんなデータも発表されています。ローマのマスターズ（プロの大会です）で2015年から2019年の間に記録されたデータを解析すると、０/15で負けているリターンゲームよりも、０/30で負けているサーブゲームの方が、そのゲームをとる確率が高い。

相手があと２ポイントでゲームを取れる状況でも、サーブで乗り切れるということ。

正確には、0/30からのサービスゲームキープ＝49.1％に対して、0/15からのリターンゲームブレーク＝41.6％。違いは7.5％。

引用元：Roger, Rafa Lead The Way In These Serve & Return Scenarios | ATP Tour | Tennis

このデータからも分かるように、サーブ権は選手にとっては大きなアドバンテージ。サーブをしっかり磨くことはとても重要なことなんです。

サーブの重要性を考慮してレッスンに取り入れる

ここからはコーチの観点から考えた、レッスンでサーブを教える時のことについて書いていきます。

コーチの方、またはテニスのレッスンを受けたこのある方、サーブ練習はレッスンの中のどの段階で行うことが多いですか。俺の経験では、レッスンの最後の方に行うことが断然多いと思います。

ここで考えたいのが、テニスという競技のなかで１番重要とされているショットを、レッスンの後半に持ってくることは、サーブの上達に最適なのか。レッスン内でサーブにかける時間は足りているのか、です。

俺の経験から言うと、絶対的にレッスンでサーブに割かれている時間は足りないと思います（これは俺が客観的に見てきたレッスンの感想です）。サーブをレッスの後半にも持ってくることも、サーブの上達の効率を考えれば、最善のオプションではないのではないか、と考えています。

十分な時間をサーブに割くためにも、サーブ練習はレッスンの初めの方に行うのが良いのではないかと。

大事なことはレッスンの最初の方の、集中力も体力もある状態で行ったほうが、効果的に練習できる。テニスだけの話ではないとだと思います。

今までのレッスンの定型がそうであったからという理由で、サーブをレッスン後半で少し練習するというのは、すごくもったいない気がするんです。サーブはもっとその重要性を理解して、しっかりと時間をかけて練習されるべきショットのはず。そう考えれば、おのずとレッスン内のサーブに使う時間の割合も増えると思います。

まとめ

というわけで、今回はテニスのサーブの話でした。

やはり客観的に見ても、テニスのレッスンでサーブ練習に費やされる時間は全然足りていないと思うんです。テニスの試合中のサーブの重要度を考慮すれば、レッスンでのサーブ練習の優先度もかなり高いはず。だから、できるだけレッスンの前半で行うほうがいいじゃないか。これが俺の意見です。

俺のコーチとしての観点から書いたので、かなり偏った意見になってしまったのですが、どうでしょうか。サーブの重要性をいまいちど見直してみませんか。